報道各位
2013年6月3日
株式会社日立アドバンストデジタル
-太陽光発電パネル監視システムに電力線通信技術を実用化
(日本初(*1))-
株式会社日立アドバンストデジタル(代表取締役社長:藤井禎三、本社:横浜市)は、太陽光発電パネル単位で故障を検知する『太陽光発電パネル監視システム』を開発し、2013年6月3日から販売を開始いたします。
今回発売する『太陽光発電パネル監視システム』は、太陽光発電システムで使用されている個々のパネルの発電情報を収集することで故障を検知し、正確かつ遠隔で故障パネルを特定できます。世の中で主流のストリング(*2)単位の監視システムでは、ストリング全体の発電量に比べてパネル1枚故障時の発電量低下が軽微であるため、パネル故障検知が困難でした。今回の製品では、遠隔監視により不良パネルを特定できるので現地での不良パネル特定作業が不要となります。
また、独立行政法人産業技術総合研究所が開発した電力線通信技術を応用し、電力伝送ケーブルを利用してデータ通信をおこなう監視システムを日本で初めて実用化しました。これにより、専用の通信ケーブルが不要となり、ケーブル敷設工事費用を削減できます。この技術はCDMAを応用したノイズに強い通信方式で、発電サイトなどの環境に適したものです。
故障診断ソフトウェアにより、パネル単位に注意表示および警告表示をおこないますので、パネル交換などのメンテナンス作業を計画的・効率的に運用できます。当社が独自開発した故障診断アルゴリズムにより、環境的な要因(日陰など)を除外する処理をおこなうので、誤検出無く診断できます。
なお、オプションでお客さまに代わってパネル故障を監視するサービスを用意しております。
再生可能エネルギーの固定価格買取制度がスタートし、経済性、投資回収の観点から、発電サイト設備の健全性を長期に渡って担保することが非常に重要になってきており、この監視システム市場は今後さらに拡大することが見込まれています。
本システムは太陽光発電事業者、太陽光発電システム運用保守事業者、太陽光発電システム設計事業者などを主な対象として、販売を展開していきます。
当社は今回の製品をはじめ『点検支援ロボット』、『高所点検ロボットカメラ』と合わせて、建造物、設備の維持点検業務のサポートを通じて暮らしの安心・安全に貢献する製品および技術の開発を展開していきます。
(*1)国内で実証実験を除き、実用化されている太陽光発電パネル監視システムで採用されている技術として。2013年6月3日現在、当社調べによります。
(*2)ストリング:太陽光発電パネルを複数枚並べて直列接続したものの呼称。
製品名称:太陽光発電パネル監視システム
型式:HAD-PVK100
製品構成:
・ハードウェア:検出ユニット、受信ユニット
・ソフトウェア:データ収集用ソフトウェア、故障診断ソフトウェア
【価格】オープン価格
【受注開始日】 2013年6月3日
【標準的な納期】 受注後4ヵ月
2013年度 導入規模30MW
記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。
(株)日立アドバンストデジタル ビジネス推進本部
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