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日立産業制御ソリューションズ

Hitachi

NEWSRELEASE

株式会社日立産業制御ソリューションズ(取締役社長:山 光雄/以下、日立産業制御)は、鋳造シミュレーションシステム「ADSTEFAN」(以下、「ADSTEFAN」)の、新バージョン「ADSTEFAN Ver.2016」を日本国内向けに2月1日より販売開始します。

本製品は、新しい数値解析アルゴリズムによる湯流れ(*1)解析精度の向上、凝固解析の温度解析結果と実測値の比較容易化ならびに「SOLIDWORKS」連携によるモデル作成効率化など、従来機能を大幅に拡充しました。

*1
湯流れ:溶湯の流動性のこと。

図 「ADSTEFAN Ver.2016」画面イメージ
図 「ADSTEFAN Ver.2015」画面イメージ

日立産業制御は、今回の日本語版に続き、英語版と中国語版を順次販売する予定です。日本国内をはじめ中国、インドおよび東南アジア地区において、「ADSTEFAN Ver.2016」で年間150ライセンスの販売を目標としています。

「ADSTEFAN」は、素形材産業の鋳造製造現場における鋳造欠陥を、事前に予測できる鋳造シミュレーションシステムです。
ブラックボックスである、鋳型内への溶融金属流入状態や凝固過程をシミュレーションし、その過程を三次元で視覚的に表現します。 これにより、鋳造試作回数の低減、開発期間の短縮、品質向上が可能となり、コスト低減するとともに省資源化に効果を発揮するシステムです。「ADSTEFAN」の特徴は、数値解析アルゴリズムの絶え間ない見直しによって実現する解析時間の短縮化による高い解析精度と操作性です。

近年、鋳造業界では、コンピュータによる解析システムCAE(*2)の利便性が注目され、導入する企業が増えています。このような中で、日立産業制御は1999年の販売開始以来、ユーザ企業からのエンハンス要望や各大学、パートナー会社などとの共同研究の成果に基づき製品性能改善を行い、毎年バージョンアップ版として提供しています。
今回販売を開始する「ADSTEFAN Ver.2016」では、湯流れ解析において新しい数値解析アルゴリズムを採用し、従来、曲面を含む形状では鋳型に沿って進むことが難しかった湯流れを、鋳型に沿った滑らかな解析を可能としたことで、解析精度の向上を実現しました。
また、凝固解析の温度解析結果と実測値の比較が容易に可能となるツールや「SOLIDWORKS」連携ツールを搭載するなど市場ニーズに応えた機能拡充を行いました。

*2
CAE (Computer Aided Engineering):コンピュータ技術を活用し、製品設計や製造などの事前検討の支援を行うこと。

「ADSTEFAN Ver.2016」の主な改良点

  1. 高精度湯流れ解析のための新しい数値解析アルゴリズムの採用
    直交差分法で不得意とされていた、曲面形状の流れの直進性を大幅に向上させ、精度良く解析できる新しい湯流れソルバ(*3)を提供します。
    • 混合要素向けの数値解析アルゴリズムを通常要素にも適用
    • 混合要素の粗いメッシュで短時間・高精度な解析が可能

    図 鍋の湯流れ実験結果と解析結果の比較
    図 鍋の湯流れ実験結果と解析結果の比較

  2. 物性値(*4)合わせ込みツールの提供
    凝固解析の温度解析結果と実鋳造の温度測定結果を比較して最適な物性値を求めるツールです。
    • 密度、比熱、熱伝導率などの熱的物性値について複数の入力値を指定
    • 指定された条件分の解析結果を評価して実測値に最も近い入力条件の選出をサポート
  3. 「SOLIDWORKS」連携ツールの提供
    3D CAD(*5) 「SOLIDWORKS」と連携し、「ADSTEFAN」のモデル作成効率向上を図ります。
    • 「SOLIDWORKS」に専用メニューを設け、メッシュ生成条件をCADデータ内に登録
    • CADデータに登録することで、常に同一条件のメッシュ生成を行うことが可能
    • 設計過程で繰り返される形状変更と解析評価の過程で、定型工程となるメッシュ生成や解析条件を自動的に設定
*3
ソルバ:シミュレーションプログラムのこと。
*4
物性値:物質が持っている性質をある尺度で表したもの。
*5
CAD(Computer Aided Design):コンピュータ支援設計。コンピュータを用いて図面を設計すること。

製品ホームページ

製品ページ:鋳造シミュレーションシステム「ADSTEFAN」

取り扱い事業部・照会先

株式会社日立産業制御ソリューションズ
営業統括本部 第一営業部 [担当:谷本、瀬ケ沼、野呂]
〒110-0006 東京都台東区秋葉原6番1号 秋葉原大栄ビル
電話:03-3251-7242 (直通)
E-Mail:adstefan@ml.hitachi-ics.co.jp

報道機関からのお問い合わせ先

株式会社日立産業制御ソリューションズ
営業統括本部 営業企画部(広報) [担当:清水、川口]
〒110-0006東京都台東区秋葉原6番1号 秋葉原大栄ビル
電話:03-3251-7253(直通)
E-Mail:www@ml.hitachi-ics.co.jp

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