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2024年2月5日
株式会社 日立産業制御ソリューションズ

ValGenesisと日立産業制御ソリューションズがリセラー契約を締結し、
医薬・医療機器業界のバリデーション業務を支援する「ValGenesis VLMS®」を
本日より日本国内で販売開始

バリデーションライフサイクル管理のデジタル化を推進し、医薬・医療機器の開発と安全・安心に貢献

株式会社日立産業制御ソリューションズ(取締役社長:上田 元春/以下、日立産業制御)は、アメリカにおいて、デジタル化されたバリデーション*1の業界標準を一貫して確立してきた、エンタープライズバリデーションライフサイクル管理システム(VLMS)のグローバルリーダーであるValGenesis Inc.(CEO:Siva Samy・米国サンタクララ/以下、ValGenesis)とリセラー契約を締結し、医薬・医療機器業界のバリデーション業務を支援する「ValGenesis VLMS®」を、本日より日本国内で販売開始しました。

現在、日本の医薬・医療機器業界において、紙ベースで行われているバリデーション業務をデジタル化することで、大きな負担となっている開発コストやサイクルタイムの低減、品質向上などの実現を可能とし、医薬品開発の加速と、規制コンプライアンストレーサビリティ*2のさらなる強化につなげることで、エンドユーザーの安全・安心に貢献します。

このソリューションの提供により、日立産業制御は医薬業界におけるビジネスをさらに拡充し、2027年度で100億の売上をめざします。

パートナーシップ構築の背景

今日、医薬・医療機器業界において法規制で求められているバリデーション業務は、紙ベースで行われていることが多く、紙ベースでは保管に膨大なスペースを要し、書面をやりとりすることで発生する作業量や時間も必要となります。PDFなどとして電子化されていたとしても、データインテグリティやトレーサビリティの確保において、資料を目視で確認することになるため、作業量が多く人為的ミスによる品質低下のリスク、手戻りによる工数増大など、バリデーションにコストと時間を大きく割かれており、これらの課題を解決することが急務となっています。「ValGenesis VLMS®」はこれらの課題をバリデーションのデジタル化によって解決します。日本国外ではすでに多くの企業で導入されており、グローバルに市場展開をする医薬・医療機器業界では、日本国内の企業でもバリデーションのデジタル化を早急に推進する必要に迫られています。

この提携により、日立産業制御はライフサイエンス分野のデジタルバリデーションプラットフォームである「ValGenesis VLMS®」を活用し、日本企業のバリデーションプロセスを最適化していきます。ValGenesisと日立産業制御はともに、日本の医薬・医療機器企業が最高水準の品質基準と規制コンプライアンスを満たす安全・安心で効果的なヘルスケアソリューションの開発と提供を加速することの支援をめざしています。

ValGenesisによるコメントについて

  • Siva Samy(ValGenesis CEO)によるメッセージ
    このパートナーシップにより、日本のライフサイエンス企業は、当社の業界標準のデジタルバリデーションプラットフォームを活用して、市場投入までの時間を短縮できるようになります。私たちはともに、合理化されたデジタルプロセスを通じて企業が安全で効果的なヘルスケアソリューションを提供し、品質の水準を引き上げることの支援に寄与していきます。
  • Bo Olsen (ValGenesis SVP)によるメッセージ
    日立産業制御とのパートナーシップにより、日本のライフサイエンス企業は、デジタルトランスフォーメーションの取り組みを強化するだけでなく、品質、コンプライアンス、エンドユーザーとなるお客様の安全性に対するコミットメントを高めることができます。ValGenesisの高度なバリデーションプラットフォームを統合することで、ヘルスケアセクターのイノベーションを加速するエンドツーエンドのソリューションを提供でき、これは企業そして最終的にはエンドユーザーに利益をもたらします。
    また、日立産業制御とのパートナーシップと、高度なデジタルバリデーションソリューションで日本のクライアントをサポートする新たな機会を提供できることを非常に嬉しく思います。私たちはともに、日本全国のライフサイエンス企業がデジタルバリデーションのメリットを受け入れ、ヘルスケア業界の変革をリードできるよう支援する体制を整えています。

日立産業制御のコメントについて

  • 鈴木 康之(業務執行役員副事業部長兼COTO(Industry):Chief Operational Technology Officer)によるメッセージ
    今回の協業により、ライフ・サイエンス企業におけるDX化を強力に推し進めることが可能になったと考えています。日立産業制御は株式会社 日立製作所と連携し、これまでにMES*3、LIMS*4製品である日立医薬品・医療機器製造業向け製造・品質管理システム「HITPHAMS」を100サイト以上導入し、製造・品質管理のデジタル化を推進してまいりました。
    その一方でお客様にとっては、システムや設備導入時に必須となるバリデーション管理が課題になっていました。ValGenesis社の「ValGenesis VLMS®」は、このお客様のデジタル化が可能な製品であり、両社の連携でお客様にとってのさらなる効率化・品質向上に寄与していきます。

「ValGenesis VLMS®」の特長について

「ValGenesis VLMS®」はデジタル化されたバリデーションの業界標準を一貫して確立してきた企業であるValGenesisによりクラウドベース(SaaS)のサービスとして提供されています。医薬・医療機器業界のGMP*5、GQP*6などGxP*7で必須となるCSV*8などのバリデーション・ライフサイクル管理業務をデジタル化することで、紙ベースで行われていた非効率な業務のコスト削減やサイクルタイム削減、文書として作成され文字情報でしかなかったデータを意味のあるデータとしてシステム上で結びつけることで、データインテグリティ(データの完全性)*9の確保や作業の漏れなど人為的ミス発生のリスクを軽減し手順の標準化を行います。

「ValGenesis VLMS®」は医薬・医療機器の製造や品質保証における、コストやサイクルタイム削減による業務効率化、標準化やリスク軽減、データインテグリティ強化における品質向上とコンプライアンス強化を実現することができる製品です。これを活用することで経営効率が向上し、安定した医薬品・医療機器の市場への供給が可能になります。

<ソリューションの代表的な特長>

  • バリデーションのデジタル化
    デジタル化によって確実で迅速なバリデーション業務を実現し、データインテグリティの強化、トレーサビリティの確保を図り、ペーパーレスによる保管場所の省スペース化、文書の遠隔地授受にかかる時間や手間を削減します。
  • バリデーションの標準化
    デジタル化によってバリデーションの手順を標準化し、人為的なミスのリスク排除、データ整合性の確保を行い、手戻りや逸脱への対応などにかかる品質コストを削減します。
  • 充実の支援サービス
    国内で多数のCSV支援実績がある専門チームが、お客様の業務に合わせ、また改善を提案しながら導入効果を最大化するようサポートいたします。
  • グローバルでの豊富な実績
    グローバルでライフサイエンス企業の上位50社中30社の導入実績があり、450以上のGMPサイトが利用する信頼性の高いソリューションです。

ValGenesisの取り組みについて

「ValGenesis VLMS®」を開発したValGenesis社はデジタル・バリデーションのパイオニアかつグローバルリーダーであり、デジタル化されたバリデーションの業界標準を一貫して確立してきました。現在、世界中の450以上のGMP製造拠点で採用されているValGenesis社製品は、医薬・医療機器業界の製品開発を迅速化し、規制コンプライアンスを達成し、標準化されたリスクベースのデジタル・バリデーション・プロセスを実装するのを支援しています。

今後の展望について

日立産業制御は、医薬・医療機器業界向けの製品・ソリューションの提供における多数の実績があり、バリデーションも同様にお客様を支援してまいりました。ValGenesisと日立産業制御は、このパートナーシップの構築により、デジタル・バリデーションの実現を日本国内で推し進め、イノベーションを加速する包括的なソリューションを実現します。このソリューションの提供により、医薬業界の効率化も可能にし、長期的にはバリデーションプロセス全体のデジタル化にも寄与していきます。

また、日立産業制御は「ValGenesis VLMS®」のほかにも、既存の医薬ソリューションを提供しており、複数のソリューションを導入することにより、相乗効果も見込めます。医薬・医療機器業界のお客様における医薬ソリューションの推進を図り、業務のデジタル化による経営効率の向上に貢献していきます。

日立グループでは、医薬・ヘルスケア業界向けの生産設備・機器からロボティクスSI*10や、DCS*11、MES、ERP*12までのプロダクト、OT(Operational Technology)、ITの実績やドメインナレッジを有します。同業界は今後、市場成長がますます期待され、注力分野の一つとしています。

「ValGenesis VLMS®」に関する日立産業制御のWebサイト

バリデーションライフサイクル管理システム「ValGenesis VLMS®」について、詳しくはウェブサイトをご覧ください。

注記

*1
バリデーション:医薬品製造や品質管理において、分析試験に用いられる設備や装置、機器などの機能・性能が適正であることを検証し、適格性確認の結果を文書化する作業のこと。
*2
トレーサビリティ:商品の生産から消費までの過程を追跡すること。
*3
MES:Manufacturing Execution Systemの略称。製造実行システムのこと。
*4
LIMS:Laboratory Information Management Systemの略称。ラボ情報管理システムのこと。
*5
GMP:Good Manufacturing Practiceの略称。医薬品を製造するための要件をまとめたものであり、日本語では「医薬品の製造管理及び品質管理の基準」と表現される。
*6
GQP:Good Quality Practiceの略称。自社の製造工場や委託先製造業者が、適切な製造管理・品質管理を行っているかを確認するための基準のこと。
*7
GxP:Good x Practiceの略称。「x」には、それぞれの内容や目的に応じて個別のアルファベットが当てはめられます。医薬品製造の業界において使われる「GCP」(医薬品の臨床試験に関する基準)や「GLP」(医薬品の安全試験の実施に関する基準)、「GMP」(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)といった複数の用語を示す概念のこと。
*8
CSV:コンピュータ化システムバリデーションのこと。
*9
データインテグリティ:医薬品製造に関わる文書や記録の完全性を確保するための仕組みのこと。
*10
 ロボティクスSI:ロボティクスSystem Integrationの略称。ロボットの導入や工程の自動化を検討しているお客様と課題を共有し、適切な自動化システムを構築するための取り組みのこと。
*11
 DCS:Distributed Control Systemの略称。システムを構成する各機器に制御装置を設けるシステムのこと。
*12
 ERP:Enterprise Resource Planningの略称。企業が持つ資源である「人」や「もの」、「お金」、「情報」を一か所に集めて管理し、有効活用するという考え方または、それを実現するためのシステムのこと。
  • VLMSは、米国ValGenesis Inc.の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
  • 本製品を輸出などされる場合には、外国為替および外国貿易法の規制ならびに米国の輸出管理規制など外国の輸出関連法規をご確認のうえ、必要な手続きをお取りください。
  • その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商号、商標もしくは登録商標です。

ValGenesisについて

ValGenesisは、ライフサイエンス企業におけるコンプライアンスベースのバリデーション活動を管理するための基盤として機能する革新的なソフトウェアプラットフォームの開発元です。ValGenesisは、バリデーションライフサイクルプロセスを管理する最初のエンタープライズアプリケーションのプロバイダーです。

このソリューションは、米国 FDA 21 CFR Part 11 および、Annex 11 の要件に完全に準拠しています。ValGenesisは、バリデーションの実施と承認を電子的に管理するための初の完全ペーパーレスソリューションとして、2005年に業界のピアレビュー委員会によって非経口医薬品協会(PDA)のNew Innovative Technology Awardを受賞しました。

日立産業制御ソリューションズについて

日立産業制御ソリューションズは、日立グループの産業・流通事業を支える主要企業です。長年培ってきたOT (Operational Technology) を基軸に、製造業をはじめとする産業分野や社会インフラ分野のお客様の事業において新たな価値創出を支援する各種ソリューションを提供しています。お客様の現場に携わってきた経験に基づくコンサルティングによりお客様の課題をともに見出し、製品・技術を結集させたソリューションで解決します。

照会先

ValGenesis, Inc.
ValGenesis Communications、+1 510-445-0505 Ex. 1026
アルテア・ディシルバ
メールアドレス:althea.dsylva@valgenesis.com

お客様お問い合わせ先

株式会社 日立産業制御ソリューションズ
営業統括本部 産業営業本部 産業営業第三部 [担当:山根]
〒110-0006 東京都台東区秋葉原6番1号 秋葉原大栄ビル
電話:03-3251-7243 (直通)

報道機関お問い合わせ先

株式会社 日立産業制御ソリューションズ
企画統括本部 経営戦略本部 広報・渉外部 [担当:鎌田]
〒110-0006 東京都台東区秋葉原6番1号 秋葉原大栄ビル
電話:03-3251-7521 (直通)

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