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日立産業制御ソリューションズ

記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。
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2020年12月17日
株式会社日立産業制御ソリューションズ

製造業の多様性に応じてカスタマーイン型で構築する
工場業務見える化ソリューション「MONOSOLEIL」を販売開始

ヤマハ発動機における工場最適化の実証実験で在庫削減や原価低減の有効性を確認

株式会社日立産業制御ソリューションズ(取締役社長:木村 亨/以下、日立産業制御)は、大手製造業向けのバリューチェーン改革や工場改革において長年培ってきたノウハウを持つ業務コンサルティングと、その施策を忠実に実現するITサービスを一体化させ、デジタルトランスフォーメーションを支援する、カスタマーイン型工場業務見える化ソリューション「MONOSOLEIL(モノソレイユ)」を本日より販売開始します。「MONOSOLEIL」は、全体最適視点の業務コンサルティングで、導入後の効果を意識しながらお客さまに最適な業務要件を提案し、その要件に適した業務モジュール*1を柔軟に組み合わせることにより、実効性のある仕組みとして提供するものです。これにより、製造業の多様性に応えながら、工場全体の原価低減、生産効率向上、リードタイム短縮、在庫削減に対し業務とITの両面で貢献します。また、2020年2月よりヤマハ発動機株式会社(代表取締役社長:日 祥博/以下、ヤマハ発動機)の浜北工場(静岡県浜松市)において「MONOSOLEIL」のPoC*2(概念実証)を行い、在庫削減や原価低減の有効性を確認しました。

近年、組立加工を行う製造業は、新興国・異業種の参入による競争の激化に伴い、さらなる生産効率向上、原価低減、リードタイム短縮や在庫削減を求められています。しかし、製造現場ではすでに日々の改善を積み重ねてきており、経営層が求める大幅な効率向上、原価低減などになかなか応えられないという悩みを抱えています。さらに、工程ごと、部門ごとに個別最適を追求した結果、別の部門との連携がうまくいかず、想定した効果が得られないなどの課題も発生しており、全体視点での整流化による工場業務最適化が企業競争力強化のポイントとなってきています。

「MONOSOLEIL」は、「全体最適業務コンサルティング」を通じて、お客さまの工場業務と周辺業務に関わる複雑で広範囲な課題を構造化し、それに対する効果的な施策を提示します。また、その施策に対して実効性のある業務モジュールを組み合わせ、お客さまの要望に沿いながら導入後の改造の柔軟性まで考慮したITシステムを構築し、「カスタマーイン型持続改善ITサービス」として提供します。
「全体最適業務コンサルティング」は、独自の問題構造分析手法を用いて、工場全体の業務に関する課題間の因果関係を全体最適視点で1枚の問題構造図に展開することで、課題の本質を正確に分析し、実効性のあるアクションプランを策定します。アクションプランは経営層および業務部門が合意した施策で策定するため、お客さまにとっても実現可能なロードマップとなり、業務改善後の姿を正確に認識することが可能です。また、アクションプランに紐づいた、原価低減などの効果試算を提示することで、改革に向けた投資額の妥当性も確認することができます。
「カスタマーイン型持続改善ITサービス」は、「全体最適業務コンサルティング」で策定したアクションプランに対し、課題解決に最適なIT構築を行うもので、業務要件を小分解し、複数のバリエーションを持たせた素材である業務モジュールを、相互運用を意識しながら適切に組み合わせることで、製造現場の多種多様性に応えます。また、システム改造や他拠点展開時には、必要な業務モジュールのみの入れ替えや追加拡張を柔軟に行うこともでき、費用負担を軽減することが可能です。さらに、導入後も継続的に業務改善が推進できるよう、「行動促進型PDCAボード」と「課題解決型KPIツリー」の2種類のPDCAが回る仕組みを標準機能として提供しています。「行動促進型PDCAボード」は、製造現場におけるトラブル発生を迅速に通知するとともに、トラブル要因とその影響を現場だけではなく、広く関係者へも情報共有し、的確かつ迅速な対応を促すことで、リアルタイム性の高いPDCAを実現するものです。「課題解決型KPIツリー」は、製造現場の指標と経営層の指標をKPIツリー構造として紐づけ、経営改善につながる現場改善の達成度合いの評価として日々見える化し、ガバナンスを意識しながら全社活動を促すことで、本質的なPDCAを実現します。これらにより、現場で起こった問題への迅速な対応と工数の削減、経営者の速やかな優先順位付けによる恒久対策のスピードアップ、業務効率向上、在庫削減やリードタイム短縮を支援します。

「MONOSOLEIL」は、オートバイや船外機、産業用ロボットなどを製造するヤマハ発動機の浜北工場において、2020年2月より全体的な原価低減・品質向上・リードタイム短縮・在庫削減を行うことを目的としたPoCに適用されています。PoCでは、浜北工場の一部の加工工程へモデルとして導入し、その効果や現場への定着度をモニターしながら運用しています。なお、本ソリューションの適用によって、材料・仕掛在庫を大幅削減でき、同時にリードタイム短縮、全体的な原価低減への有効性を確認することができました。

今後、日立産業制御は、ヤマハ発動機とのPoCの経験を生かし、「MONOSOLEIL」を組立加工をはじめとした製造業のお客さまに対し、実効性があり、持続改善が現場に定着するデジタルトランスフォーメーションサービスとして展開していきます。また、「MONOSOLEIL」を、製造領域に限らず、バリューチェーンの全体領域まで繋げて拡張していくことで、多くの業種・業務領域で協創できる、つながる社会イノベーションの仕組みに広げていきます。

*1
業務モジュール:業務要件を小分解し、複数のバリエーションを持つ素材の多様な組み合わせによって、お客さまの求める業務要件を実現するもの。
*2
PoC (Proof of Concept)

ヤマハ発動機株式会社 執行役員 生産本部副本部長 植田孝太郎氏からのコメント

複数の部門の課題を一気通貫であぶり出し、各部門が納得した解決策に導き合意形成するのは非常に難しいことですが、日立産業制御の業務コンサルティングは全体最適視点で課題を俯瞰し、時間を惜しまず本質で議論をされ、我々社員が腹落ちできる真の課題および解決策を提示していただきました。さらに、生産現場の課題をリアルタイムに気づかせ、誰が何のアクションをとればいいかまで指示してくれるシステム構築ができ、これまで当社が培ってきた現場マネジメントを生かしながら的確に運用支援する仕組みとなったと思っています。その結果、計画遵守が極めて困難で複雑な浜北工場の歯車加工工程において、計画遵守100%、素材・中間在庫を約4割削減でき、生産性も向上しました。日立産業制御の顧客を良くしたいという思い、当社社員以上に真剣に取り組んでくださる姿で、当社、日立産業制御関係なく成功させたいという同じ目標のもとに一体で取り組むプロジェクトになり、導入後の現場への定着、効果に繋がりました。製品化されたとのこと、大いに期待しています。

本ソリューションの概要図

「MONOSOLEIL」概要図

価格および提供開始時期

名称 価格 販売開始日
MONOSOLEIL 個別見積 2020年12月17日

日立産業制御の「MONOSOLEIL」に関するWebサイト

注記

  • 本製品を輸出などする場合には、外国為替および外国貿易法の規制ならびに米国の輸出管理規制など外国の輸出関連法規をご確認のうえ、必要な手続きをお取りください。

日立産業制御ソリューションズについて

日立産業制御ソリューションズは、日立グループの産業・流通事業を支える主要企業です。製造業をはじめとする産業分野や社会インフラ分野のお客さまの事業を支える、産業・社会インフラ・エンベデッド(組込み)・映像応用の各種ソリューションを提供しています。長年培ってきたITや制御のノウハウを基にしたコンサルティングによりお客さまの課題をともに見出し、製品・技術を結集させたソリューションで解決します。

お客さまお問い合わせ先

株式会社 日立産業制御ソリューションズ
産業ソリューション事業部 ものづくり革新プロジェクト [担当:石野]
〒110-0006 東京都台東区秋葉原6番1号 秋葉原大栄ビル
電話:03-3251-7820(直通)

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