2m

ページの本文へ

Hitachi

記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。
予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

2023年5月29日
株式会社 日立産業制御ソリューションズ

クラウド映像解析AIを活用した「資材カウント支援サービス」を提供開始
建設現場、リース会社にて高いカウント精度を実現

株式会社 日立産業制御ソリューションズ(取締役社長:今井 泰樹)は、「資材カウント支援サービス」を2023年6月より提供開始します。

近年、国内では生産年齢人口の減少に伴い、現場での労働力不足が深刻になっており、各企業においては、さまざまなITツールを活用し現場作業の高度化や遠隔監視による効率化が進められております。

しかし、建設現場などの屋外作業においては作業形態が多様であり定型化しづらい、日々状況が変化する現場では、センシング設備の固定設置が難しいという課題がありました。また、多くの建設現場では足場などの仮設資材をリースしますが、返却の際に建設会社、リース会社双方にて複雑な形状の資材の数量確認作業に多くの時間を要しており、業界全体の課題となっています。

本サービスでは、建設現場で山積みされた資材を担当者がスマートデバイス*1で撮影した映像からクラウド上で映像解析AIが迅速に資材の数量をカウントし、管理台帳に登録します。カウント結果は、現場で担当者が確認できるだけでなく、別の拠点にいる関係者も結果を確認、手動補正などの操作ができ、現場の業務効率化を支援します。

これまでの映像解析における物体認識を活用したカウントツールでは、建設現場のように乱雑に積まれた資材を実用的な精度でカウントすることが困難でした。そのため日立産業制御ソリューションズは、資材の構造を解析する映像解析AI技術を独自に開発しました。今回開発した技術の特長は、複数のフレーム間で資材位置の解析処理を行い、さらにLiDAR*2で構成した3D点群データと統合処理を行います。 これにより、資材同士が重なっているような山積みでも、高精度に資材数をカウントすることが可能となります(特許出願中)。カウント対象の資材は、お客さまにて登録いただくことで、数時間でAIの学習を完了させ、本サービスを開始*3することができます。新規拠点や使用端末の追加は、スマートデバイスにアプリケーションを追加登録いただくことで、簡単に利用者を追加することが可能*4です。

「資材カウント支援サービス」概要
「資材カウント支援サービス」概要

本サービスは、鹿島建設株式会社様 および 株式会社タカミヤ様にて2022年度に実証・検証にご協力いただき、その有効性を確認いたしました。

以下、ご協力いただいた会社様からのコメントをご紹介します。

鹿島建設株式会社 土木管理本部 生産性推進部長 横尾 敦様

 これまでリース会社へ仮設資材を返却する前にカウントを行い、返却個数の把握に多くのコストがかかっていた。今回、本サービスを複数の建設現場にて、実際に現場作業者でも使用できることを確認し、実際の現場での導入に期待ができるシステムである。

 本システム導入により、現場作業での資材カウントにかかる工数の大幅な削減が期待される。
また、返却前後での返却資材の数量、形状等を写真と解析結果で確認でき、工程のトレーサビリティ確保にも有効であると感じた。今後、リース会社とのシステム連携による返却業務のDX化を推進し、返却に関係する業務の改革を推進したい。

株式会社タカミヤ 経営戦略本部 情報システム室長 中川 幸彦様

 返却後の資材は、検収前に乱雑に束ねられた資材を迅速にカウントする必要があるが、現状目視による確認作業を基本としており、現場作業者の大きな負担になっている。今回、当社でカウントが困難な資材の一つで、精度98%*5でのカウント結果を確認し、カウントと確認にかかる時間も大幅に削減できることが確認できた。また、単純な映像解析では困難であった乱雑な積み方でも、高い精度でカウントでき、遠隔オフィスからも確認と結果補正ができることで、働き方改革への効果も期待される。新規の資材も簡単に登録できることから、迅速に現場効率化の計画が立てやすく、本システムの早期導入を検討したい。

今後、日立産業制御ソリューションズは日立グループの映像解析AI*6をさらに高度化し、自社の映像解析プラットフォーム*7上に、資材カウント支援サービスをはじめとしたヒト・モノ・コトに関する映像解析サービスを拡大し、2024年度にクラウド映像解析サービスで10億円の事業規模をめざしてまいります。

クラウド映像解析サービスの3つの柱

*1
対応できないスマートデバイスがあります。
*2
レーザー光を照射して、その反射光の情報をもとに対象物までの距離や対象物の形などを計測する技術
*3
資材形状、束ね方に依存します。特殊な形状の資材は、個別学習のサポートを行います。
*4
事前に利用契約を結んでいただく必要があります。
*5
写真の資材、当社実証環境下の結果であり、表記のカウント精度は保証されるものではございません。
*6
株式会社 日立製作所と株式会社 日立産業制御ソリューションズの「安心・安全な社会構築を支えるAI映像解析ソリューションの開発」が、株式会社 日刊工業新聞社主催の「第52回 日本産業技術大賞 文部科学大臣賞」を受賞しました。
*7

資材のカウント結果(イメージ)
資材のカウント結果(イメージ)

3D点群データ(イメージ)
3D点群データ(イメージ)

新サービスにおける価格および提供開始時期

サービス名称 サービス概要 価格 提供開始時期
資材カウント支援サービス 仮設資材の数量カウント作業を支援するサービス 個別見積 2023年6月
クラウド映像解析サービス クラウド上で効率的に映像解析を行うサービス

関連Webサイト

日立産業制御ソリューションズの映像応用ソリューションに関するウェブサイト

お問い合わせ先

株式会社 日立産業制御ソリューションズ
社会インフラ営業本部 [担当:小倉]
電話:03-3251-7245(直通)

報道機関お問い合わせ先

株式会社 日立産業制御ソリューションズ
企画統括本部 経営戦略本部 広報・渉外部 [担当:井上]
〒110-0006 東京都台東区秋葉原6番1号 秋葉原大栄ビル
電話:03-3251-7810(直通)

  • * 本ページの内容は掲載時点の情報となります。

最新のニュースリリース