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Interview
女性のキャリアについて

女性社員がシステム改良・拡販をリードした「給食マイスター」プロジェクト

社会・公共ソリューション

1989年入社
給食マイスター担当 主任技師(課長職)

Y.K

女性社員がシステム改良・拡販をリードした「給食マイスター」プロジェクト

社会・公共ソリューション

1989年入社
給食マイスター担当 主任技師(課長職)

Y.K

給食管理システムをパッケージへと改良し全国に展開

調理場での献立立案や食材の発注、学校における食数、そして栄養価や予算など給食事業全体を統括する教育委員会――学校給食は、さまざまな現場の幅広い業務の上に成り立っており、各現場間の情報連携が欠かせません。この業務をサポートするサービスが「給食マイスター」です。
このパッケージソフトウェアは、全国12都道府県で採用されており、全国制覇をめざしています。この専任チームをリーダーとして引っ張るY.K。彼女が「給食マイスター」をいかにして育て、また、自身のキャリア形成につなげてきたのか、その歩みを紹介します。

PROJECT現場の声を聞きながら積み重ねた改善

学校給食業務全般を管理するシステムの開発を進めているという話は休職中に耳にしていました。私が復職したのはちょうど開発が終わったタイミングです。このシステムを汎用性のあるパッケージにして、関東、さらには全国に拡販しようという計画が立ち上がっており、上司からその業務を担当してほしいと言われました。
プロジェクト参画後、まずは製品案内リーフレットを作成。各地の教育委員会や調理場向けに発送し、その後アポイントを取って現場を訪問しヒアリングを実施しました。すると同じ「学校給食」に関する業務であっても、その内容は自治体や調理場によってさまざまだということが分かってくると同時にシステムに対する現場のニーズを拾い上げることができました。
「教育委員会や学校、調理場など複数施設でデータ共有したい」「帳票類をExcel様式にできないか」というご意見も多く、こうしたことがパッケージ化に向けた課題だと感じました。上司からは改良に向けて積極的に意見を出してほしいと言われており、早速、Web化と帳票のExcel様式化を中心に改善案を提案しました。開発現場の協力もあり、試行錯誤を繰り返しながら「給食マイスター」の大幅なバージョンアップを実現することができました。
改良後のシステムは、異なる業務フローにも簡単な設定変更で対応でき、複数の施設や栄養士が献立作成や食品発注業務について情報を共有しながら作業を分担することができます。帳票の加工も自由。さらに任意のアレルゲンが登録できるなど、今大きなテーマになっているアレルギーへの対応もサポートする機能を備えました。こうして「給食マイスター」は、現場の声を受けて着実に進化し、数多くの教育委員会で採用が進んでいます。

CAREER仕事と家庭・育児を両立しやすい職場環境

実は出産休暇・育児休暇に入る前、『もしかしたらこのまま退職するかもしれない』という気持ちを抱いていました。入社から10年ほど経過し、日々の業務にやりがいを感じてはいましたが「この仕事を全うするため、必ず復職したい」と思えるほどの情熱はなかったかもしれません。
しかし、一児の母となった私にとって学校給食は身近で切実なテーマです。母親が自分の子どもの食事をどう考えるか、その気持ちを実感として捉えることができるようになっていました。ちょうど復職のタイミングで上司から「給食マイスター」の話を聞いたとき、これは「自分の天職になる」と思いました。実際、チームでアイデアを出し合い、お客さまの声を聞きながら一歩一歩改善を進めてきた「給食マイスター」は、もう一人の自分の子どものような大切な存在になっています。
復職後は一時期、育児短時間勤務になりましたが、1年ほどで通常勤務に戻りました。幸い家族の支援もあり、また当社には在宅勤務という選択肢もあります。
特に、職場の理解は非常に大きく、上司や同僚に家庭とのバランスを配慮していただき、ときに「後は任せて早く帰って」と声をかけていただいたり、お客さま対応を優先できるようにと社内業務を支援いただいた結果、現在の12都道府県への導入実績につながったと感謝しています。今後は私が支える側にまわり、自分自身の経験も活かしながら、チームを率いる者として、これまで以上に仕事と家庭・育児を両立しやすい職場をしっかりとつくりあげていきたいと思っています。
特に、現在では私の部下5名のうち、2名が仕事と家庭を両立する女性ですので、私の経験を伝えていきたいと考えています。