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日立情報制御ソリューションズ

Hitachi

NEWSRELEASE

 株式会社日立情報制御ソリューションズ(取締役社長:山 光雄、本社:東京都台東区秋葉原6番1号/以下、日立情報制御)は、天候の変化による太陽光発電の出力変動を安定化する技術を開発しました。

太陽光発電安定化技術空画像の撮影から画像処理までの例

 東日本大震災以降、原子力発電所の停止や燃料価格高騰を理由に電気料金は上昇傾向にあり、再生可能エネルギー活用のニーズが高まっています。なかでも太陽光発電は広く普及し、メガソーラーの建設も進んでいます。一方で、発電出力が短時間で大きく変動する太陽光発電を大量に送配電ネットワークに接続すると安定した電力供給に支障をきたす恐れがあるため、発電出力の安定化が求められています。
 日立情報制御では、太陽光パネル上空の空画像から数秒後の太陽と雲の位置関係を計算することで発電出力の変動を予測し、さらに予測した変動のタイミングに合わせ蓄電池の充放電を制御することで太陽光発電の発電出力変動の安定化をめざしています。

 太陽光発電の出力変動は、さまざまな天候の変化が要因となって発生すると言われていますが、数秒間程度の短時間で太陽光発電の出力が大きく変動する現象は、雲による太陽光の遮蔽が主要因となっています。そこで、雲による太陽光の遮蔽と発電出力の関係を検証するために、社内に既設の太陽光パネル上空を数秒間隔で撮影する装置を開発し、撮影した太陽光パネル上空の空画像と出力実績値を照らし合わせることにより、雲による太陽光の遮蔽が短時間で太陽光発電の出力が大きく変動する現象の主要因であることを確認しました。
 次に、雲が太陽光を遮蔽するタイミングを予測するために、数秒間隔で撮影した空画像から雲の移動を予測するアルゴリズムを開発しました。空画像を画像処理によって太陽と雲の領域に分割し、雲領域の時系列での変化から移動方向と移動速度を求めることで数秒後の雲の位置を計算し、雲が太陽光を遮蔽するタイミングを予測します。また、本アルゴリズムを実データに適用することで、複雑な雲の動きへの対応が必要であるなどいくつか課題の抽出もできました。なお、本開発内容は、2014年電気学会全国大会で発表済です。

 今後、日立情報制御は年間を通じたさまざまな天候状況に対応可能となるように、空画像の撮影を継続しながら、太陽と雲の領域を認識する画像処理や雲の動きを予測するアルゴリズムのロバスト性向上を実施し、太陽光発電の出力変動の予測精度向上を図ってまいります。

注記

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  • 本製品を輸出等される場合には、外国為替及び外国貿易法の規制ならびに米国の輸出管理規制など外国の輸出関連法規をご確認のうえ、必要な手続きをお取りください。
  • ご不明な場合は、当社担当営業にお問い合わせください

技術取り扱い事業部・照会先

株式会社日立情報制御ソリューションズ
事業企画本部 研究開発センタ [担当:古川]
TEL:0294-53-6624 (ダイヤルイン)

報道機関からのお問い合わせ先

株式会社日立情報制御ソリューションズ
事業企画本部 事業企画部 [担当:山下]
TEL:0294-52-8657

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